第56回日本透析医学会学術集会・総会に参加しました。

6月17日(金)~6月19日(日)に横浜で開催された第56回日本透析医学会学術集会・総会で、奥田クリニックから1演題を発表しました。

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当院における栄養サポートチームによる栄養評価
(医)開生会奥田クリニック

○新井和恵・大盛千恵・遠藤佳緒里・大森千絵美・高村キエ子・越井正太郎・
新井美明・古澤洋一・奥田康輔

【目的】透析患者では、栄養障害が、生命予後に深く関与することから、適切な栄養評価が必要とされる。当院では2008年よりGeriatric Nutritional Risk index(GNRI)を用い栄養評価を行ってきたので報告する。

【対象・方法】当院の維持透析患者129名、平均年齢66.3歳±9.9歳、平均透析歴13.6±10.4年を対象に栄養状態をGNRIで評価し、年齢・透析歴・生化学データ・%CGRについて検討した。また、GNRIの評価に基づき、栄養障害リスク別に重度障害をA群、中等度障害をB群、障害なしをC群に分け、年齢・透析歴・生化学データ・%CGR・介護の有無・ダイアライザーの関係について検討した。

【結果】GNRIはCr・%CGR・PCRとの間に正の相関が、年齢・CRP・Kt/Vには負の相関がみられた。栄養障害リスク別の群間比較では、A群は、B群とC群に比べAlbu・Cr・%CGRが有意に低く、年齢・BUN・Kt/V・CRPは有意に高かった。一方、A群では、6カ月の間に死亡する患者の割合が36%と多かった。

【結論】栄養評価は継続的に行い、栄養障害の原因を見極め対応する事が大切である。